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猩々緋(しょうじょうひ) 鮮やかな黄味がかった朱色。「猩々」とはオランウータンのことともいうが、ここでは中国の想像上の霊獣のこと。 |
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茜色(あかねいろ) 空の済んだ日に、太陽が光輝いて見えるような、赤にわずかに黄がさしこんだような色。 |
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曙色(あけぼのいろ) 日の出前、山の端からわずかに光が反射し白み始めた空の、茜色がやや淡く霞みがかかりわずかに紫がかった色。 |
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一斤染(いっこんぞめ) 紅花で染める薄い色。高価な色ゆえに高位の公家たちは競って求めたが、一般の人々には禁色となっていた。 |
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紅梅色(こうばいいろ) 早春のまだ雪が舞う頃に咲く梅の花の紅色。紅梅の襲は初春の服の色。 |
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小豆色(あずきいろ) 赤小豆の黒味がかった暗い赤色。色の名前として用いられるようになったのは江戸時代からのこと。 |
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着物の魅力の一つに色がある。伝統色で彩られた布が織りなす圧倒的な美しさ。どの色も少しもとがったところがなくて、肌になじむ感じとでも言うのだろうか。また色の名前もいかにも情緒的なのがいい。ひとつひとつ見ていると、先人達の想像力や感性が、とても機敏で豊かだったことが感じられる。あらゆることが生活に根ざしているというか、きっと日々の生活の中での小さな変化や発見を大切にしていたんだろう。日本語自体、自然現象に関連した語彙が多い言語だそう。そうして考えると今の私は、多くのことを知識や情報で埋めていくだけで「感じとる」ということについて、少しおろそかにしているのかもしれない。 |
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